日本で受けられる韓国語の検定は3種類あります。
ハングル能力検定・韓国語能力試験(TOPIK)・通訳案内士試験です。
これらの検定について日程や難易度のレベル、過去問の入手方法についてお知らせします。
まずはハングル能力検定について、その後に韓国語能力試験(TOPIK)、通訳案内士試験に関してはレベル的にも最後にすべきなので説明も最後にします。
韓国語能力試験(TOPIK)に受かれば韓国語の翻訳の仕事も受注できる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。
ハングル能力検定(ハン検)とは
ハングル能力検定についての必須の知識をお知らせします。
ハングル能力検定とは日本で初めての韓国・朝鮮語検定試験として1993年から実施されているものでこれまで35万人以上が受けている試験です。
まず初心者が目指すべき試験はこれである、とおすすめします。
ちなみに「ハングル能力検定」が正式名称ですが、「ハングル検定」や「ハン検」などと省略して呼ばれることもよくあります。
この次項から私が受験をおすすめする理由、合格のために勉強するべきテキストや過去問の入手方法、間違われやすい韓国語能力試験(TOPIK)との違いなどをご紹介します。
ハン検は日本語母語話者向けの出題
ハングル能力検定は日本語母語話者が韓国語を自然に対訳できることを目標とし、出題範囲としています。
「日本語母語話者」とは幼い時に初めて習得した言葉が日本語の人のことです。
外国語の習得にはもともと持っている母語が良くも悪くも影響します。
日本語母語話者が韓国語を勉強する場合は日本語の影響を受けた韓国語、「日本語なまりの韓国語」となるわけです。
ハングル能力検定では日本語母語話者特有のくせ(間違いやすい部分など)を考慮した設問をし、より公平な評価ができる工夫がなされています。
まさに「日本語母語話者の日本語母語話者による日本語母語話者のための試験」となっています。
ここで対象者を「日本人」ではなく、「日本語母語話者」としているのは受験資格に国籍を問わないからです。
どの国籍の方も受験することができます。
ハングル能力検定の1級試験合格者は国家資格である「通訳案内士」の韓国語の筆記試験を免除されます。
TOPIKとは「韓国語版TOEIC」で国際的な試験
ハン検が日本語母語話者を対象としているのに対し、韓国語能力試験(TOPIK)は世界約70か国で実施されているいわば「韓国語版TOEIC」です。
世界中で同じ問題で評価をされるので国際的に認められるものとしてはこちらのほうが上です。
例えば韓国に留学したい、韓国で就職したい、といった目標をすでに持っている方は韓国語能力試験(TOPIK)を受験するといいでしょう。
ハングル能力検定の場合は日本国内での評価でしかありませんが、韓国語能力試験(TOPIK)は国際的にも認められています。
TOPIKには受験資格の規定はありません。
どなたでも受験できます。
TOPIKはこんな人におすすめです。
- 韓国に留学したい
- 韓国で就職したい
- 韓国内で通訳などの仕事がしたい
TOPIK6級試験合格者は国家資格である「通訳案内士」の韓国語の筆記試験を免除されます。
試験日程について
ハングル能力検定は春季、秋季の年2回実施、韓国語能力試験(TOPIK)は年3回実施されています。
それぞれの開催者から発表されているスケジュールは下表のとおりです。
ハングル能力検定 | 韓国語能力試験(TOPIK) |
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詳しい日程は直近のものが公式ホームページで案内されます。
時期がずれているので両方がんばってもいいかもしれませんね。
級とレベルについて
ハングル能力検定と韓国語能力試験(TOPIK)では級とレベルの表し方が異なっています。
多くの人の勘違いのもととなっているのではっきり理解しましょう。
ハングル能力検定 | 韓国語能力試験(TOPIK) |
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ハングル能力検定の検定料と合格ライン
ハングル能力検定は各級ごとに試験を実施します。
級ごとの検定料と合格ラインは次の通りです。
級 | 検定料 | 合格ライン(100点満点中) |
---|---|---|
1級 | 10,000円 | 70点 |
2級 | 6,800円 | 70点 |
準2級 | 5,800円 | 70点 |
3級 | 4,800円 | 60点 |
4級 | 3,700円 | 60点 |
5級 | 3,200円 | 60点 |
基本的には全級で聞き取り、書き取りのマークシート方式です。
このため鉛筆が必要です。
1級のみ2次試験あり、記述式問題あり、となっています。
また、1級と2級は設問の問題文も韓国語です。
隣接級との併願も可能です。
その場合は二つ分の検定料を一度に払います。
TOPIKの合格ライン
韓国語能力試験(TOPIK)は級ごとではなくTOPIK1・TOPIK2の2段階の試験から選択して受験します。
それぞれの試験と合格ラインの関係は下表のとおりとなります。
受験級 | TOPIK1(200点満点) | TOPIK2(300点満点) |
---|---|---|
合格点と等級 |
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説明すると例えばTOPIK1で150点取った場合は2級となり、70点の場合は不合格となります。
韓国語能力試験の配点は下記の通りです。
TOPIK1 |
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TOPIK21時限目 |
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TOPIKⅡ2時限目 |
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TOPIK2は1時限目、2時限目両方を受験する必要があります。
片方だけを受験しても欠席扱いになります。
韓国語検定の過去問は通販で買える
韓国語検定の過去問題集はこちらのページで紹介しています。
書店で探しても見つかりにくいのでこちらからどうぞ。
ハン検、TOPIK両方あります。
受験時に必要な持ち物
受験時に必要な持ち物は下表のとおり若干異なります。
ハングル能力検定 | 韓国語能力試験(TOPIK) |
---|---|
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韓国語能力試験は試験会場でペンを配布されるので筆記用具は必要ありません。
顔写真について
顔写真はいずれの試験も必要ですが提出するタイミングが異なります。
- ハングル能力検定は受験当日受験票に張り付けて提出
- 韓国語能力試験(TOPIK)は事前に提出申し込み時、または申し込みの直後に郵送
サイズはいずれも3CMx4CMで証明写真のサイズです。
韓国語能力試験(TOPIK)は白黒不可、不鮮明不可など結構厳しいです。
国際的な試験なのでパスポート用の写真が間違いないかと思います。
TOPIKの受験料
TOPIKの受験料
- TOPIKⅠ:3,500円
- TOPIKⅡ:4,000円
- Ⅰ+Ⅱ:7,500円
※TOPIK1・TOPIK2の数字は本来は公式サイトではⅠとⅡ(ローマ数字)で表記されています。
ハングル能力検定の申し込み方法
ハングル能力検定はオンライン、郵送の二つの方法で申込できます。
オンライン申し込み
ハングル能力検定の公式ホームページから申し込めます。
事前にユーザー登録が必要です。
支払方法はカード払い、コンビニ払い、電子マネー決済が利用できます。
事務手数料250円が必要です。
カード払いは領収書が出ません。
試験の約2週間前に受験票が届きます。
郵送申し込み
まず願書を入手します。
(ホームページでダウンロード、書店で配布、協会へ請求のいずれかの方法)
黒のボールペンで記入。
支払方法は書店での支払い、郵便払い込み、直接協会へ払うのいずれかがあります。
検定料の支払い後に領収書と願書を協会へ郵送します。
この際に顔写真を張り付けます。
ハン検の模擬試験が受けられる
ハングル能力検定のホームページ内で模擬試験を受けることもできます。
模擬試験は級ごとに無料で何回でも受けられます。
ぜひ受けてみてください。
TOPIKのサンプル問題
韓国語能力試験(TOPIK)もサンプル問題をホームページ内でダウンロード、受験することができます。
こちらもぜひ受けてみてください。
TOPIKはサンプル問題からわかる通り設問の問題文も韓国語です。
なのでかなりハードルは高いです。
韓国語検定の過去問は通販で買える
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ハン検、TOPIK両方あります。
通訳案内士は国家資格
最後に通訳案内士試験について案内します。
通訳案内士とは国家資格です。
JNTO(日本政府観光局)が主催者となっています。
平成29年の合格率は15.6%という難関です。
ハングル能力検定試験1級、TOPIK6級合格者は韓国語試験が免除となります。
韓国語で日本の歴史や地理などを案内できることが求められるもので非常に難しい試験です。
初心者向けのこのサイトでは通訳案内士は守備範囲外です。
公式ホームページの案内までにとどめておきます。
もし、受験するつもりならかなりの難関です。
頑張ってください。
韓国語検定の種類まとめ
このページでは韓国語検定の種類や受験資格、申し込み方法などをお伝えしました。
過去問入手方法なども紹介しているので事前の対策にも役立ててください。
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