このページでは韓国時代劇の「イ・サン」について、ヒロインのソンヨンへの愛やモデルとなった実在の人物などをお知らせします。
ドラマ「イ・サン」は実話をベースに作られたドラマです。
韓国は歴史の国と言われるほど歴史を大切にする国なので時代劇の創作にも大変な苦労があったようです。
これは時代劇ドラマを製作する上で、視聴者がドラマを実際の話として捉えてしまうことがあるため、現代に伝えられてきた歴史の流れをドラマで変えてはいけないという考えのもとに作品作りが始まりました。
実際の人物をそのまま採用したり、架空の人物を作り上げたり、実際の事件を参考にして脚本を作ったり、脚色したりといったスタッフたちの努力が詰まった作品といえますね。
ヒロインのソン・ソンヨンにはモデルとなった実在の人物がいました。
- ソン・ソンヨンの実在のモデルとなったのは正祖の側室・宜嬪成氏
- ソンヨンは側室の最高位(嬪)まで上り詰めた
- イ・サンとソンヨンの子はいずれも早くに亡くなる
- 史実ではイ・サンと宜嬪成氏(ウィビンソンシ)の子は3人
- イサンの死因は不明?
- 「イ・サン」最終回の王子は誰の子か?
- イサンの王妃の最期
- 波瀾万丈な人生を送ったソンヨンを演じたのはハン・ジミン
- ソンヨンの子役を演じたのは美少女と名高いイ・ハンナ
- イ・ハンナは大作ドラマのヒロインという重圧も見事に払拭した
- 子役として様々なドラマに出演していたイ・ハンナ
- イ・ハンナは現在では女優として活躍している
- 歴史に残されていない部分はフィクション
- パク・テスは実在ではないがモデルとなった人物はいる
ソン・ソンヨンの実在のモデルとなったのは正祖の側室・宜嬪成氏
ヒロイン役のソン・ソンヨンにはモデルとなる女性がいました。
それは正祖の側室・宜嬪成氏(ウィビンソンシ)でした。
ドラマ中のソンヨンは図画署の茶母から始まり、承恩尚宮(スンウンサングン)を経て側室となりました。
実話でのソンヨンは図画署の茶母ではなく、ファビン(和嬪)の寝殿にいた女官でした。
ファビンはウォンビンが亡くなった後、老論派が選んだ側室です。
ですが、皮肉にもイ・サンはファビンではなく、その女官だったソンヨンに恋をしました。
このことからドラマ同様にイ・サンが唯一選び、愛されたという部分は実話だったといえます。
ソンヨンは側室の最高位(嬪)まで上り詰めた
図画署の茶母から側室の最高位である正一品の宜嬪までのシンデレラストーリーのように上り詰めたソンヨンです。
史実でも、女官から側室の最高位まで上り詰めて宜嬪(ウィビン)となります。
子供時代のパク・テスとともにイ・サンの幼なじみから始まり、大人になってからは王宮の図画署の下働きである茶母として働き始めたソンヨン。
そんなソンヨンが絵の才能を見出され、女性初の図画署の画員となり、イ・サンが王となった後に側室となりました。
イ・サンとソンヨンの子はいずれも早くに亡くなる
ソンヨンはイ・サンが他の側室とは違い、唯一自分で選んだ側室です。
寵愛を受けてすぐに懐妊します。
史実でも女官の身分で王子を出産したと記録が残っています。
ソンヨンは無事第一子となる王子・ヒャンを出産します。
そのヒャンが世子として冊立されたため、ソンヨンは正一品の宜嬪に昇格しました。
ですがヒャンは残念なことに5歳で麻疹にかかってしまい、亡くなってしまいます。
第一子である王子を亡くし、悲しみにくれるソンヨンはそのお腹に新しい命を宿していました。
ソンヨンはお腹の子のためにも、一生懸命生きようとしていました。
ですが、そんなソンヨン自身にも病魔の魔の手が忍び寄ってきていたのです。
非情にもソンヨンは肝臓癌を患っていて、余命もあとわずかでした。
肝臓癌の薬を飲めばお腹の赤ちゃんに影響がでると考えたソンヨンは、誰にも内緒で出産まで宮殿を離れようとしますが、王宮に連れ戻されてしまいます。
ソンヨンの病状を知ったイ・サンは手を尽くしますが、イ・サンの肖像画を描くのを最期に第二子を
出産することなくイ・サンの腕の中で亡くなってしまいました。
一途にソンヨンを想っていたパク・テスもソンヨンを救う医者を見つけるために王宮を離れていたため、最期に立ち会うことすら叶いませんでした。
史実ではイ・サンと宜嬪成氏(ウィビンソンシ)の子は3人
ドラマのイサンでは、ソンヨンは2人目の子を妊娠中に亡くなっていますが、史実ではイ・サンと宜嬪成氏(ウィビンソンシ)の子は3人います。
- 一人目はドラマと同じく5歳で亡くなった王子(文孝世子)
- 二人目は女の子。生後2か月で亡くなる。名前不詳
- 三人目は妊娠中に宜嬪成氏が亡くなる
お腹の中に子供がいる状態で宜嬪成氏が亡くなることは史実通りに再現されていますね。
イサンの死因は不明?
イサンのモデルとなった正祖は1800年に病が悪化して死亡したとされています。
享年49歳。
正祖は政争の真っただ中にいた人物なので、敵対勢力(老論派)による毒殺説が絶えず浮上しますが、これを裏付ける証拠は見つかっていません。
「毒殺ではなく、敗血症と脳卒中で死亡した」とされる説が有力視されています。
「イ・サン」最終回の王子は誰の子か?
それではドラマ「イ・サン」の最終回に出てくる王子は誰の子なのでしょうか?
この王子はサンの側室・綏嬪朴(スビン パク)氏の子である李玜(イ・コン)です。
ドラマ的には残念なんですが、サンとソンヨンの子ではありません。
その後、イサンの王妃である孝懿(ヒョイ)王妃の養子になりました。
李玜(イ・コン)は、サン(正祖)の次の王として第23代国王の純祖(スンジョ)として即位します。
純祖(スンジョ)は10歳という幼いうちに即位したため権力闘争の渦中に投げ込まれたのですが・・・
この辺の話は参考記事:朝鮮王朝23代王純祖(スンジョ)の母綏嬪朴氏の時代のページで解説しています。
イサンの王妃の最期
イサンの王妃は孝懿(ヒョイ)王妃という名で「朝鮮王朝最高の聖女」とも称され、尊敬された女性でした。
サンとの間に子供をもうけることができなかったため、サンの側室・綏嬪朴(スビン パク)氏の子である李玜(イ・コン)、後の第23代国王の純祖(スンジョ)を養子に迎えました。
史実では夫の正祖(サン)の死後は王大妃に任じられ、1821年に69歳で死去しています。
波瀾万丈な人生を送ったソンヨンを演じたのはハン・ジミン
波瀾万丈な人生を送ったソンヨンを演じたのは笑顔がチャーミングなハン・ジミンです。
1982年11月5日生まれで、1998年CMで芸能界デビューしました。
ドラマは2003年「オールイン運命の愛」でソン・ヘギョの子役として女優デビューしました。
上のインスタは女優デビューから20周年のお祝いの画像です。
同じ年の大人気時代劇ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」で主人公の友人であるシンビを演じたことで注目を集めました。
その後もドラマや数々の映画で活躍の場を広げ、2018年の主演映画「虐待の証明」では青龍映画賞で
主演女優賞を見事受賞しました。
女優としての魅力溢れるハン・ジミンの活躍がこれからも楽しみですね。
ソンヨンの子役を演じたのは美少女と名高いイ・ハンナ
ヒロインであるソンヨンの子役を演じたのは子役の時から美少女と名高いイ・ハンナです。
イ・ハンナはなんと「イ・サン」のオープニングでストーリーテラーも担当していました。
ぱっちりとした目が印象的なイ・ハンナは1998年2月25日生まれで、出演した当時は9歳でした。
大人のソンヨンを演じるハン・ジミンとの撮影中に見せた仲睦まじいツーショットがとても可愛らしく、姉妹にも見えてしまいますね。
子役時代から青年時代という二人の女優によって紡がれていくソンヨンという女性にぴったりのキャスティングです。
イ・ハンナは大作ドラマのヒロインという重圧も見事に払拭した
イ・ハンナは大作ドラマのヒロインという重圧も見事に払拭し、素晴らしい演技で大人たちを魅了しました。
当初はヒロインの子役という役どころに緊張してしまったためか、台本読みの時は小さな声しか出せなかったといいますが、周りの先輩女優の助言を得て、立派な演技を見せてくれました。
イ・サンを世孫と知った時や恥じらう感情のシーン、テスとともに硬い絆で将来を誓い合うシーンや世孫を助けるシーンなど、どれもとっても当初からは考えられないくらい成長した姿だったのではないでしょうか。
いつかイ・ハンナが大人の女優になった時に、子役にアドバイスが出来るようになるための貴重な経験をしたと言えますね。
子役として様々なドラマに出演していたイ・ハンナ
子役として様々なドラマに出演していたイ・ハンナは2007年のMBCドラマ「ありがとうございます」を皮切りに、2008年「必殺!最強チル」「いかさま師」、2011年「妻のリベンジ」、2012年「妻の資格」、2013年「メディカル・トップチーム」「隣人の妻」に出演していました。
中でも、2013年の映画「プランマン~恋のアラームが止まらない!」では女子高校生として出演していましたが、何と「イ・サン」でソンヨンを演じたハン・ジミンと共演しています。
ソンヨンを演じた二人の女優が同じ映画に出演するというとても運命的な映画でしたね。
イ・ハンナは現在では女優として活躍している
イ・ハンナは現在24歳で、女優として活躍しています。(当記事執筆現在)
最近の写真では可愛らしさはそのままに、知的な雰囲気も醸し出していますから、大人になったという実感がさらに湧きますね。
2014年のドラマ「君たちは包囲された」で、高校生ヘジ役で出演して以降、女優業より学業に専念していたようです。
歴史に残されていない部分はフィクション
ドラマ「イ・サン」は、監督や脚本家、俳優陣たちが歴史に残されていない部分を想像力を駆使して
製作し、完成したドラマと言っても過言ではありません。
また、主役のイ・サンを演じるイ・ソジンを始めとする俳優陣もまた、実話に則りながらも自身の経験と想像力を存分に発揮して、入念に役作りをして演技に打ち込んでいたことがドラマを観ていると容易に想像できますね。
パク・テスは実在ではないがモデルとなった人物はいる
イ・サンやソンヨンの幼なじみだったパク・テスは実在の人物ではありません。
つまりはドラマの中の架空の人物ということになります。
ですが、パク・テスにはモデルとなった実在した人物がいました。
それは地位が低かったにも関わらず、現代でも珍しく武官として名前が残っているペク・ドンス(白東脩)です。
ペク・ドンスは正祖から次代王である純祖に仕えた人物です。
父親の身分が庶子という低い身分だったため、ペク・ドンスは科挙の武科の試験に合格しても、身分が低く役職に空きがなかったことから武官としてではなく農業や牧畜で生計を立てていました。
その後、正祖が即位した時に創設された王宮を守る荘勇営に武官としてようやく採用されました。
その後も武官として仕えていたペク・ドンスは後に地方の役人である県監を務めるようになり、武官から役人へと変わっていった人物です。
実はドラマの後半にペク・ドンスという武官が少しだけ登場します。
モデルとなったペク・ドンスとパク・テスが同じにドラマに登場することができるのはドラマならではの発想ですね。
コメント
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