このページでは韓国ドラマ善徳女王の終盤のシーンで善徳女王(トンマン)とピダムとの結婚について、そこに愛はあったのか?という視点から検証してみたいと思います。
ユシンではなくピダムを選んだかに見えたトンマンですが、この結婚は真実だったのか?実現したのか?など知りたい方は続きをどうぞ。
善徳女王がピダムとの結婚を決意したわけ
どうしてトンマンはピダムとの結婚を決めたのでしょうか?
これはトンマンの女としての複雑な感情と、王としての計算が入り混じったものだと思われます。
ピダムが、ミシルのように王位を狙わないか疑わねばならない王としての苦悩。
一方でピダムの一途な想いを受け止め、信じ頼りたいという想い。
その矛盾のはざまで、トンマンは本当に孤独を感じていたに違いありません。
その気持ちを察したピダムは、トンマンに盟約を交わすことを持ちかけるのです。
トンマンが先に他界してしまったら、ピダムは一切の政務から退くというものでした。
「陛下(トンマン)がいなければ神国(新羅)などどうでもいい。命を懸けて陛下の為にこの盟約を守ります。」
これはトンマンの不安を取り除こうと、ピダムから申し出た愛の証でもありました。
しかしトンマンはこの盟約の裏で、「ピダムが盟約を破ったら殺すように」とチュンチュに命じていたのです。
そして結婚の発表と同時に、ピダムの配下の私兵を兵部に帰属させ、特別軍を編成すると告げました。
結婚することでピダムの勢力が増大するのを、私兵を取り上げることで抑えているとも言えますし、逆に私兵は取り上げるものの、結婚することでピダムを傍に置き信頼を表しているとも言えます。
これはトンマンの揺れ動く心そのままの行動ではないでしょうか。
善徳女王とピダムの結婚の悲しい結末
結局、トンマンとピダムの結婚は叶いませんでした。
ピダムを王位に就かせようと策略するミセンとヨムジョン。
しかし肝心のピダムが王位に就く気がなければ、その計画も水の泡です。
そこでヨムジョンはピダムの心を動かすために、トンマンの部下にピダムを襲わせたのです。
ピダムはトンマンに裏切られたと思い込み、王になることを決断し反乱軍側についてしまいました。
トンマンは最後までピダムを信じていましたが、その想いはピダムには届かず…。
ピダムがヨムジョンの策略にはめられていたと知ったときには時すでに遅く、もう二人は引き返せないところに来ていました。
ピダムを国賊として捕らえるよう命じるトンマン。
ピダムはユシンの剣によってトンマンの目の前で最期を迎えたのでした…。
最期は陛下ではなく、「トンマナ・・・。」と昔の呼び名で呼んでいたピダムが切ないです。
善徳女王とピダムがもし結婚していたら?
視聴者の多くが願ったと思われるハッピーエンドでしたが、そううまくはいきませんでした。
もしトンマンとピダムが結婚出来ていたら、どうだっただろうと考えずにはいられないですよね。
トンマンの願ったように、都を離れて二人で静かに暮らせたのか、というとそれは難しかっただろうと思います。
ピダムはミシルの実子ですから、これからもピダムを王位に就かせて権力を操ろうとする、ミセンら一派はいなくならなかっただろうと思われます。
そして何よりも、ピダム自身がこれからも苦しむのが目に見えるからです。
ヨムジュンがピダムに言った、「トンマンと結ばれていてもお前は反乱を起こしただろう。いつ見捨てられるかと怯えて信じられないからさ。」という最期の言葉がまさに的を射ています。
幼いころにミシルに捨てられ、ムンノにも愛情なく厳しく育てられたピダムは、人の愛し方も愛され方も知らぬまま育ったようです。
そのために相手の愛をとことん信じるということができないんですね。
結局は誰のせいでもなく、自らの手で破滅への道を歩んでしまったことでしょう。
そう思うとピダムは本当に切ないキャラクターでしたね。
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