このページではドラマ「ケベク階伯」に登場する百済の将軍ケベクについて解説します。
ケベクは実在の人物で韓国時代劇の「ケベク階伯」ではイ・ソジンが演じています。
「善徳女王」にも登場し、キム・ユシンと互角の戦いを演じた名将ケベクについてお知らせします。
ケベクは妻子を自ら手にかけ「黄山伐(ファンサンボル)の戦い」へ
「ケベク階伯」で描かれるケベク将軍は史実にも残る百済最大の忠臣としてその名を刻んでいます。
ケベクは613年に生まれました。
660年、唐13万と新羅5万の連合軍が百済に攻め込んだ「黄山伐(ファンサンボル)の戦い」では、なんとケベクは5千の兵で立ち向かったと言います。
圧倒的な兵力差ですが、3度戦いに勝利します。
4度目の戦いでついに力尽き、ケベクは戦死して百済は滅亡します。
ケベクはこの戦いの前に、妻子を自ら殺してから出陣したとか。
背水の陣ですね。
敗戦した後に、自分の妻子が捕虜となることが我慢できないと発言した記録も残っています。
全く共感できないエピソードですが、家族への思いを断ち切り、文字通り命がけで戦地へ向かったのだと、おおむね国内では肯定的な評価がなされているようです。
三国史記にもその名が載っていることから、高麗時代にはすでに百済を支えた英雄として認識されていたようです。
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ケベクは新羅との戦いに敗れ、百済は滅亡へ
ケベクは百済の将軍であり、ドラマ「善徳女王」では終盤の55話あたりから登場します。
「百済の軍は皆鬼神であり、姿を消したと思ったら瞬時に背後から現れる。しかも一日に9里のスピードで進んでいる。」と怯える新羅の兵たち。
9里は35キロメートルほど。
驚異のスピードで消えたと思ったら反対から出てくる百済兵に手をこまねいて、新羅軍は本陣をどこに定めていいのかもわかりません。
しかしユシンは、百済軍の神出鬼没のからくりを見抜いてしまいます。
2つの部隊を1つに見せかけ、敵の目を惑わせていたのでした。
ユシンは相手の軍を泥道に誘導し、馬を泥だらけにしたのでした。
その後現れた軍勢は馬が汚れていなかったので別の部隊だと見抜けたのでした。
秘密を知られたとも気づかず、ケベクは新羅の本陣に攻め込みますが、すでにもぬけの殻。
そこへ一斉に新羅の火矢が放たれました!
死闘の末、百済は敗北し、ケベクは退却を余儀なくされました。
ドラマ善徳女王ではこのあたりから戦いの潮目が変わり、新羅が優勢になっていくことになります。
ケベクの戦死後「白村江の戦い」で日本とも関係する
百済は「黄山伐(ファンサンボル)の戦い」での敗北をきっかけに滅亡してドラマの「ケベク階伯」は終わりますが、再興を目指した戦いが数年後(663年)に始まります。
これが「白村江の戦い」です。
「はくそんこう」とか「はくすきのえ」とか読みますが、日本の歴史教科書にも出てきます。
この戦いは日本と百済の連合軍が、新羅と唐の連合軍と戦うというもので、日本の歴史に登場するのはこのためです。
白村江の戦いは新羅の勝利に終わり、百済の再興は夢と終ります。
この戦いでもキム・ユシンは活躍したことでしょう。
こうして百済の滅亡は決定的となりました。
ちなみにですが、良くないものを表す「くだらない」という言葉は百済(クダラ)からきています。
昔は百済はとても栄えていて、日本にとっては百済を経由して海外の物や情報を手に入れてました。
なので百済経由ではないものは一流品じゃない、「百済じゃない」と言われていたものが「くだらない」になったと言われています。
普段何気なく使っている言葉の中に、百済やケベクと関係があったのです。
まとめ:韓国時代劇「ケベク階伯」はおすすめ。実話に沿ったストーリー
歴史的にも英雄とされるケベクの登場するドラマ、その名を冠した「ケベク階伯」では、ケベクの魅力を余すところなく描かれています。
「善徳女王」では新羅の視点でしたが、同時代をケベクを主役に据え、百済の視点から描いたこの作品。
ウィジャ王を助け、百済の発展に尽くし、百済と共に散るケベク。
「善徳女王」ではチェ・ウォンヨンが演じましたが、「ケベク階伯」ではイ・サンでおなじみのイ・ソジンが演じています。
「善徳女王はもう見たよ」という方にこそおすすめします。
視点が変わるだけで同じ史実も全く違うものに感じ、面白いです。
参考リンク:階伯(ケベク)公式サイト
ユシン、チュンチュをはじめ、「善徳女王」での主要人物も登場します。
ストーリーや配役など、「善徳女王」との違いに注目して観るのも面白いですね!
ケベクを配信で見れる方法を当サイトで解説しているのでこちらのページも読んで下さい。
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以上、ケベクの実話についての解説でした。
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